最近、アメリカでもっとも稼いだ映画とされる注目作「GET OUT(ゲット・アウト)」を観た。
とある週末、暇に任せてまったくジャンルの異なる2冊の「本」を一気読みした。
時々こんなことがある。
一つは今人気の漫画本「君たちはどう生きるか」である。吉野源三郎の有名な原作で、これを漫画家の羽賀翔一が描いた。
原作文も漫画の合間を縫って記述されており、漫画そのものもなかなかの出来栄えである。
かって読まれた方はご存知の通り、主人公の中学生コペル君が同居するおじさん(父は亡くなている)のアドバイスで人間としてあるべき姿を求め続け成長していく。
歴史的名著がこのような形で80年の歳月を経て漫画化されたのは初めての試みではなかろうか。
今回の人気に便乗して漱石の「坊ちゃん」や「こころ」などもいつの日か漫画化されるかもしれない。
もう一冊は、全く畑違いの「ビットコインのからくり」である。
内外の金融界はもとより、私どもの生活ともかかわりの深い「仮想通貨」について、果たして良貨になりうるのか、電子マネーやクレジットカードとどう違うのか、その背後に潜む数学や暗号技術と経済そのものへの影響などその「からくり」について、わかりやすく説明している。
この分野に詳しいと目されるエコノミスト(吉本佳生)とジャーナリスト(西田宗千佳)の共著である。
冒頭、「今から300年以上前の1694年イングランド銀行が設立されたが、その際に英王立造幣局長官の座に就任、国家発行貨幣の守護者となったのが偉大な数学・物理学者のアイザック・ニュートンであった。
このニュートンは長官として多額の報酬を得たが、その後英国史上最悪といわれる「南海バブル」に巨額の投資をして大損した。
これがバブルという経済用語の語源である」といった興味深いエピソードも紹介されその事実に驚かされる。
どうやら、ニュートンの素顔は万有引力の法則を発見した「リンゴの木」のだけ人物ではなさそうである。
難しい数学や暗号の世界がわかりやすく解説されており、著者同士の対談も平易な語り口で参考になるところが多く、幅広く読まれることを期待したい。