
時々集まる同窓会仲間から「秋葉原にちょっと面白い小料理屋があるから、そこで暑気払
いをしないか?」との誘いがあった。
早速10数人が集って足を運んだところ、そこは「やきもち」という一風変わった名前のお
店だった。
割烹着の似合う美人女将(東大卒)が人気番組「笑点」の元デイレクターで、現在の司会
役春風亭昇太師匠のすすめでオープンしたらしい。彼から「昔、わが一統の代表格春風亭
柳橋師匠が吉田茂首相のお座敷に呼ばれ落語を披露したことがある」というエピソードを
聞き、「それじゃ私もちょっとした落語の聞ける小料理屋を始めよう」ということで思い
ついたようだ。
玄関の幟は昇太師匠、暖簾は先日亡くなった歌丸師匠のサイン入りの贈り物で飾られ、い
かにも「笑点」との縁を感じさせられる。
毎週火曜日の夕方には、この座敷で若手落語家たちの小話が聞けるとのことである。「や
きもち」という店名は、落語の演目「吝気の独楽」からの由来である。
「主人、妻、妾の3つの独楽があり、独楽回しが主人の独楽を回したところ、この主人独
楽は何度回してもお妾さんのほうに向かっていく、これをみた妻が丁稚にカンシャク玉を
破裂させたところ丁稚の答えが振るってる。
「おかみさん,この独楽は芯棒(辛抱)が狂ってますね」ときた。
こんなオチが気に入って命名したらしい。そういえば店のあちこちに独楽の絵が飾られて
いた。
おいしいお酒と手の込んだ料理に舌鼓を打ちながら、ふとカウンターの方に目をやるとど
こか尾藤イサオに似た客がいた。「ちょっと若そうだから人違いかな?」と思っていたが
、気配りのきく我々の女性仲間(野次馬仲間?)が帰り際に「がやがやとお騒がせしてす
いません」とお詫び(確認)に行ったところ、「ご本人だったわよ」との報が入った。
連日の猛暑の中、ちょっとした「いい同窓会」だった。