
最近、アメリカでもっとも稼いだ映画とされる注目作「GET OUT(ゲット・アウト)」を観た。
日本ではあまり話題にもならず、観客も少なかった。
人種問題というシリアスなテーマに取り組んだホラー映画で、オバマ政権下の2017年に生まれ、「この映画でアメリカの黒人問題は峠を越した」と騒がれた。
その後、どちらかいうと白人崇拝色が強いと目されるトランプ政権が発足、「いまなお人種の壁は厚い」とする見方も少なくない。
以前、「ミシシッピーバーニング」いうこの問題に正面から取り組んだ映画を観たが、今回はホラー作品ということもあってか、それほどの重苦しさは感じられなかった。
NYに暮らすアフリカ系アメリカ人の写真家クリス(ダニエル・カルーヤ)は、とある週末白人の彼女ローズ(アリソン・ウイリアムズ)の実家で過ごすことになる。
ローズの両親はリベラルな医師で二人の交際を一見理解しているが、弟はクリスへの反感が強い
管理人と家政婦は黒人だが、それぞれにローズに強い関心を示す。ヘビースモーカーのクリスは禁煙のため、精神科医の母親から催眠療法を進められそのまま気を失う。
翌日、裕福な白人仲間を呼んでのガーデンパーテイーで、カメラを回すクリスは、唯一の黒人客ローガン(妻は富裕層白人)に血を流しながら襲いかかられ、突然「出ていけ」とののしられる。
得体の知れない異様さに巻き込まれ、クリスはローズとともに実家からの脱出を敢行するが、エンデイングには予想外の結末が待ち受けている(マル秘)。
アメリカの人気コメデイアンの初映画監督作で、お笑いとは程遠い本格的ホラー作品として見事に仕上がっているが、人種問題への関心がさほどでもない日本ではなかなか人気が出ないのもどことなくうなずける。